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2021.03.03

サテライトオフィスで使える補助金と政府や自治体が設けた制度を紹介

企業に勤める会社員の新しい働き方として注目されているサテライトオフィスは、政府が推進する働き方改革の一環として「効率的且つ生産性の高い業務を進めることができる」として話題になっています。

テレワーク制度は以前から一部の企業が利用してきましたが、新型コロナウイルスの感染拡大によって導入する会社が増え、テレワークを行うに当たってサテライトオフィスの存在は是非とも検討したい内容となっています。

現代にマッチした働き方改革といえるサテライトオフィスの開設ですが、開設にあたり利用できる政府や自治体が設けた充実した補助金制度があることをご存知でしたか?

この記事では、サテライトオフィスを開設する際に利用できる制度や、いくつかの自治体の助成制度をご紹介していきます。

サテライトオフィスの設立を検討していて、補助金について知りたいと考えている方は是非参考にしてみて下さい。

サテライトオフィスを開設する際の制度例

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企業が本社や支社以外の場所に設ける小規模なオフィスをサテライトオフィスといい、社員が背負う負担を減らしたり、働きやすくしたりするという効果に期待できます。

さらに、新たな雇用創出やBCP対策にもなるとして、近年注目されています。

サテライトオフィス設立については政府も積極的に取り組んでおり、有利に開設できる特別な制度も用意されています。

まずは、サテライトオフィスを開設する際に利用可能な制度をいくつかピックアップしてご紹介します。

ふるさとテレワーク

ふるわとテレワークは、地方のサテライトオフィス等を活用し、テレワークで都市部の仕事を行う働き方を指し、都市部から地方への人の流れをつくることが目的とされた施策です。総務省は働き方改革の一環として推進しています。

テレワークを導入している企業の割合は都市部では高く、地方の中小企業ではまだまだ導入が進んでいないという状況にあります。

少子高齢化や雇用創出に悩む地方から、都市部へ若い世代が流出していることが問題視されていますが、柔軟な働き方ができない地方ではますます人材が定着しないという課題があります。

そんななか、地方自治体と地元の中小企業などが連携してテレワークを推進する制度がふるさとテレワークで、地方創生とともに働き方改革を実現できる取り組みとなっています。

ふるさとテレワークの普及が広まることで、以下のようなメリットが生まれます。

  • 人材の確保
  • 生産性の向上
  • 新規ビジネスの創出
  • BCP対策

ふるさとテレワークで柔軟な働き方ができることによって、育児や介護によって都心で働けないことを理由で退職してしまう従業員の離職を防ぐことができます。

地方で暮らすことは、都心に暮らしていた頃よりも広い家に住むことができる、都会の喧騒から離れて気持ちに余裕ができるなどのメリットがあり、社員のモチベーションアップを図ることができます。その結果、生産性の向上に期待できます。

地方に住む方たちとのコミュニケーションも活発になり、新しいビジネスチャンスの創出にも繋がるでしょう。

そして、サテライトオフィスの開設によってBCP対策ができるという側面もあります。

予期せぬ災害によって会社が大きな損害を受けた際に、本社機能がサテライトオフィスに分散されていることによって被害を抑えることができ、事業を継続したり本社機能の復帰を早めたりすることが可能です。

ふるさとテレワークでは、総務省が地方のサテライトオフィス等のテレワーク環境を整備するための費用を一部を補助するという事業を行っていましたが、2019年以降は公募が行われていません。

しかし、2018年度までの実証実験によってさまざまな効果が期待できたことにより、補助金の公募は再開される可能性もあります。

気になる方は、総務省のテレワーク総合情報サイト「Telewoek Net」の情報を随時確認するようにしましょう。

まちごとテレワーク

まちごとテレワークはふるさとテレワークの事業の一環で、ふるさとテレワークとの違いは地方に住む人が地方にいながらテレワークができるという制度です。

前述したように、テレワークは一部の地方において導入が進んでいないという現状があります。さらに地方では「地元で仕事が少ないから都心へ出たい」といった理由から、人口流出が深刻な問題となっている地域もあります。

まちごとテレワークは、市町村または商工会議所、商工会などの地域団体で応募する必要があり、総務省から認定された場合は、上限3,000万円の補助金が支給されるという内容で開始されました。

2021年時点では募集はされていませんが、こちらも今後再開する可能性のある補助金制度です。詳しくは総務省のテレワーク総合情報サイト「Telewoek Net」「総務省のホームページ」で随時ご確認下さい。

自治体ごとの助成制度

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2021年2月現在は、政府が行っているサテライトオフィス設立に関係する補助金制度が存在しないため、サテライトオフィスを展開しようと考えている方は各地方自治体の制度に注目してみましょう。

ここからは、いくつかの自治体が行っているサテライトオフィス設立の際に使える補助金をご紹介します。

熊本県

熊本県では、サテライトオフィス設置を検討する多種多様な企業に適用される補助金制度を設けています。

業種によってその内容は異なるため、ここでは、セミコンダクタ関連、モビリティ関連、グリーン関連、フード&ライフ関連、社会・ステム関連といった5つの業種の補助金制度をご紹介します。

補助対象経費事業所等と増設するために要した投下固定資産額等
補助限度額3億円以上20億円未満
備考新規雇用者5人以上

この場合、投下固定資産分の算出方式は「投下固定資産額等×3%」となっています。

さらに細かく設定されているため、詳しくは「企業立地ガイドKUMAMOTO」をご覧ください。

補助対象となる企業は、県内に事業所等を新設し、県との間に立地協定を終結した者となっていて、この補助金と各市区町村が設けている補助金制度を併用することも可能です。

新規雇用に関しても補助金があり、以下のような助成額となっています。

新規雇用者数一人当たりの助成金額
49名まで50万円
50~99名まで60万円
100名以上70万円

非正規社員(パート、アルバイト)の場合はこの助成金額は二分の一となり、派遣社員は補助対象外となります。

また、過疎、離島、半島適用地域への新規雇用分の算出は、助成金の5割増となります。

東京都

東京都でサテライトオフィス設置をする際に、以下のような補助金制度を受けることができます。

補助対象経費補助限度額補助率と期間
設備・改修費2,000万円交付決定を受けた年の年度末まで2/3を補助
運営費600万円工事完了日の翌日から2年間まで1/2を補助

補助事業者が保育所を併設または、年間を通じた計画的なサテライトオフィス利用者のスキルアップ等を測る事業を実施する場合は、設備・改修費は2,250万円、運営費は800万円と補助対象額がアップします。

補助要件等が設定されているため、事前に「東京都 TOKYOはたらくネット」確認してみましょう。

また、都が設置しているサテライトオフィスとして「TOKYOテレワーク・モデルオフィス」が多摩地域に設立されているのでこちらも併せてチェックしてみてください。

都内在住または在勤で、企業等で働く方はこの施設を無料で利用することができます。

奈良県

奈良県奈良市でサテライトオフィス設置をする際に、以下のような補助金制度を受けることができます。

補助対象経費補助限度額補助率と期間
開設費500万円1/2を補助
運営費500万円1/2を最大7ヶ月補助

奈良県外の事業者が、新しく奈良市にサテライトオフィスを設置する事業に対して補助金が支給されます。

開設費には、設計費、工事費、設備投資、改修中の賃料、求人広告費等が含まれます。対象事業は、新しく開設するサテライトオフィスの面積が100㎡以上であり、3年以上操業を継続することが認められているなどの条件があるので詳しくは「奈良市のホームページ」にてご確認下さい。

2021年2月現在では、期間は2022年3月31日までとなっており、期間終了後は最新情報を確認する必要があります。

また申請の際は、奈良県市役所 産業政策課 企業誘致係にまず相談することが必要になります。

福井県

福井県でサテライトオフィス設置をする際に、以下のような補助金制度を受けることができます。

補助対象経費補助限度額補助率・期間
土地建物の取得・改修500万円操業開始後3年まで1/2を補助
事務機器等の取得100万円操業開始後3年まで1/2を補助
土地建物の貸借10万円/月操業開始後36ヵ月まで1/2を補助
事務機器等のリース10万円/月操業開始後36ヵ月まで1/2を補助

「ふくいe-オフィスプロジェクト」として、福井県で実施されているサテライトオフィス設置の際に出る補助金は上記に加え、さらに新規地元雇用奨励金が正社員1人あたりに30万円が支給されます。

また、通信回線使用料が操業開始から36ヵ月、1か月5万円を限度として補助されます。

福井県にIT関連の事務所を開設することを目的としているため、対象はIT関連事務所となります。詳しくは「福井県のホームページ」で確認することができます。

島根県

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島根県でサテライトオフィス設置をする際に、以下のような補助金制度を受けることができます。

補助対象経費

補助限度額

補助率

期間

企業立地促進助成金

-

15~30%

要件なし

家賃補助金

2,000万円/年
(5,000円/月・坪以内)

1/2

条件により5年・8年

島根県が行っている企業立地促進助成金は、細かく条件が定められているので、詳しくは島根県立地情報ポータルサイト「しまねスタイル」をご覧ください。

ソフト産業、製造業で補助の内容が違っていて、この助成金とは別に地元自治体にも充実した助成金があり併用が可能となっています。

新潟県

新潟県長岡市でサテライトオフィス設置をする際に、以下のような補助金制度を受けることができます。

補助対象経費補助限度額補助率・期間
オフィス開設費300万円全額
雇用拡大支援金300万円全額

新潟県の長岡市でこのような充実した補助金制度があり、オフィス開設費は全額補助してもらえます。

対象は、長岡市内に本社及び支社を有しない企業で、BCPに基づき市内にサテライトオフィスを設置する企業となります。

さらに細かい要件は「長岡市ホームページ」にて閲覧可能です。

長野県

長野県でサテライトオフィス設置をする際に、以下のような補助金制度を受けることができます。

補助対象経費補助限度額補助率・期間
取得に係る経費合計3億円 10%を補助
賃貸に係る経費契約から3年間にわたり1/2を補助
雇用に係る経費 新規常勤雇用者1人当たり30万円

長野県では「長野県ICT産業立地助成金」としてこのような制度があり、対象企業はICT産業、創業後3年以上経過している、5人以上の常勤雇用者を有している企業になります。

主な要件として、長野県SDGs推進企業登録制度に登録が必要になります。また、雇用に関しては長野県内に在住する方の雇用に限ります。

ICT産業とは、情報サービス系、インターネット付随サービス系、その他知事が認める者となっているので、詳しくは「長野県産業立地ガイド」をご覧ください。

まとめ

サテライトオフィスを開設する際の補助金例と、自治体ごとの助成制度をご紹介しましたが、参考になりましたか?

サテライトオフィスの開設に関しては、テレワークが盛んに行われている近年、非常に注目されているだけあり自治体の補助金制度が充実しています。

サテライトオフィスと一口に言っても、既存のオフィススペースを活用するものから、新しく設立するものまでさまざまです。補助金をうまく利用することで、経済負担を減らしつつ新たなビジネス拠点を増やすということが可能です。

都道府県の補助金制度とは別に、併用できる市区町村の補助金制度もあるので、興味のある地域にどのような補助金があるのかをしっかり調べるようにしましょう。

また、サテライトオフィスの設置は社員のモチベーションアップや地方創生への貢献に繋がりますが、BCP対策を強化することができるという側面もあり、あらゆる災害発生時のリスク分散にも効果的です。

政府からのサテライトオフィス開設に対する補助は2021年2月時点では実施されていませんが、サテライトオフィスの設置やテレワークの推進は今後も継続して取り組んでいくこととされているため、新たな補助制度が設けられる可能性はあります。

サテライトオフィスを設置したいと考えている方は、是非この記事を参考に補助金制度への理解を深め、各都道府県のホームページにて情報を確認するようにしましょう。

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