特集記事

2021.03.08

企業誘致による企業側のメリットと地方創生につながる新しい働き方

現在では、多くの地方自治体が個性豊かな支援制度で企業誘致を行っていますが、気になるのが「企業誘致で企業側にどのようなメリットがあるのか?」ということではないでしょうか。

リモートワークやテレワークが当たり前になった現代では、より自由な働き方を選ぶことができるようになってきています。

この記事では、企業誘致による企業側のメリットに注目しつつ、企業誘致や地方創生について詳しく解説していきます。

地方自治体が行う企業誘致という取り組みに興味がある方や、地方創生につながる働き方に興味があるという方はぜひ記事を参考にしてみてください。

企業誘致は地方創生の取り組みのひとつ

kigyou-yuuti-meritto

日本では生産年齢人口の減少や少子高齢化が大きな問題となっています。高齢者が増えて働ける人が減少することは、企業においても日本においても大きな影響を受けることになるでしょう。

このような現状に歯止めをかけるとともに「東京圏へ過度に人口が集中してしまっている現状をどうにかしよう」「それぞれの地域で住みよい環境・快適に働ける環境を確保しよう」ということで現在推進されているのが「地方創生」という取り組みです。

そして、その一環として日本全国各地で行われているのが「企業誘致」です。

企業誘致は「地方に企業を誘致して活力を失いかけている地方を盛り上げていこう、日本全体を活性化させよう」という思いが込められています。

現代では地方への企業誘致が盛んに

kigyou-yuuti-meritto

かつて、日本ではよく働くことが美徳とされてきましたが、現在ではその価値観は変わってきています。令和の現代では「ワークライフバランス」が重要視され、仕事だけではなくプライベートの生活を大切にする若者が増えてきています。

そして、それに合わせて働き方や、働き方についての考え方にも変化が見られるようになってきました。

以前は「憧れの場所」とされていた都市部ですが、現在では都市部に住んでいる20代の若者の2人に1人は地方移住に興味や関心があると言われています。

地方から都市に移り住んだものの再び故郷へと戻る「Uターン」、生まれ育った地方から都会に移住しその後で故郷とは違う都市に移住する「Jターン」、都市部で生まれた人が新しい暮らし方や働き方を求めて地方都市へ移住する「Iターン」など。

このような言葉をよく耳にするようになったことからもわかる通り「地方で暮らす・働く」というスタイルは現代では当たり前になりつつあります。

また、急激に減り続けていた製造業や物流業に国内回帰の動きがあったことも企業誘致が盛んになった理由のひとつです。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響によってリモートワーク、テレワークの普及が進んでいます。

今こそその流れに乗って、本社の地方移転やワーケーション、サテライトオフィス、都市部ではコストの問題で諦めていた起業など、新しいビジネスの可能性を模索してみてはいかがでしょうか。

地方都市が企業誘致を行うメリットとは?

kigyou-yuuti-meritto

企業誘致の企業側のメリットを知る前に、まずは企業誘致を行う側である地方都市にはどのようなメリットがあるのかを見ていきましょう。

これから地方への移転を考えているのであれば、地方自治体がどのような考えて企業誘致を推進しているのかを知ることも大切です。

地方自治体と手を取り合うことで、よりスムーズに地元に根づいた事業を展開していくことができるようになるでしょう。

雇用の創出

地方自治体が企業誘致を行うのは、企業を呼び込むことで地方の経済を活性化させることができるという大きなメリットがあるからです。

若者が都会に移り住んでしまったことから人口が減り、働き手の数が減ってしまっている地方都市は数多くありますが、企業を誘致すれば働く場所ができ、地元で新しい雇用が生まれます。

地元に住んでいる人を社員として採用するだけではなく、清掃や受付、食堂があるなら食堂のスタッフなど、パートやアルバイトという形での雇用が生まれることも期待できるでしょう。

魅力的な企業が地元にあれば、都会で就職するのではなく、地元の企業で働きたいと思う若者も増え、人口流出を抑える効果も期待できます。

企業の増加

雇用が生まれれば人も集まります。誘致した会社が大きな会社であれば、通勤で訪れる人の数も増えますし、人が増えれば働く人が食事をするための飲食店が増え、スーパーやサービスを提供するお店が増え、地域は活性化していきます。

地元の企業と誘致企業が手を取り合うことによって、今までにない新しいビジネスモデルを確立できる可能性もあります。

地方には、都会にはない大自然と広大な土地があります。都会では実現の難しかった実証実験を行う企業も多く「新しいチャレンジをしたい」と考えている企業を地方都市は待っています。

都心ではコストなどさまざまな問題から実現が難しかったアイデアを試す場所として地方を選ぶのもひとつの選択肢だと言えるでしょう。

設備投資

企業が都市部から移転する際や、新しい拠点をつくる際には、オフィス・工場・寮などの施設への投資が行われます。

これらの工事を地元の企業が請け負うことで、地元の経済が活性化するというのも企業誘致のメリットのひとつです。拠点を地方に移すことは、それだけで地方に投資していることになります。

もちろん、なるべく費用を抑えて移転したいというケースもあるでしょう。その場合には空き家の活用などの選択肢もあります。予算なども考え、自社に合った選択ができる柔軟さも地方ならではの良さです。

企業誘致の企業側のメリット

kigyou-yuuti-meritto

では、地方都市が行う企業誘致によって地方移転する企業側にはどのようなメリットがあるでしょうか?

企業が都市部から地方へと移転することにはさまざまなメリットがあります。

自然豊かな場所で働くことができる

都市部は人口も多く、毎日朝のラッシュに巻き込まれ、満員電車に揺られと窮屈な日々に疲れてしまっていた人も少なくありません。

現在では新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響によってそのような環境も変わり、リモートワーク・テレワークがスタンダードになりつつありますが、外に出ることができず、ずっと自宅など室内で仕事をしなければならないのはストレスの溜まる生活です。

散歩をしたくても、近くに緑あふれる公園があるエリアばかりではありません。また都市部の場合、リフレッシュを求めて公園に多く人が集まっていることもあり「密」を避けるためになるべく外出をしないという方も多いです。

地方であれば、窓を開ければそこはもう大自然。玄関から一歩外に出れば、すぐに気分転換することができます。

車や電車、繁華街などの騒音に悩まされることなく静かな環境で集中して仕事ができれば、作業効率や生産性もアップするでしょう。

起業コストを削減できる

都会で起業を考えた場合、たとえば、事務所を借りるだけでもかなりコストが掛かります。

賃料の安さは広大な土地を持つ地方ならではのメリットで、都会ではコストの面から起業を諦めていたという方も地方であれば起業の夢を実現することができるかもしれません。

都会に比べると最低賃金が低いため人件費を抑えることができますが、これは従業員からするとデメリットにもなるため慎重に検討する必要があるでしょう。

さまざまな補助金・助成金など支援制度が活用できる

地方自治体は地方移転・起業に対するさまざまな補助金や助成金などの支援制度を設けているため、それらを活用できるというのも大きなメリットです。

たとえば、熊本市では総額最大30億円の補助金があります。また、それにに加えて熊本県の企業立地制度も利用することができるため、併用すれば最高で80億円と、非常に大きな補助を受けることができます。

また、令和4年3月末までは地方へ本社機能を移転する場合、または地方の本社機能を拡充する場合に優遇税制を受けられる「地方拠点強化税制」を活用することもできます。

地方での移転や起業を検討しているのであれば、支援制度については必ずチェックしておきましょう。受給要件や期限などがありますので、早めに確認しておくことが大切です。

競合が少ないため利益につなげやすい

業種によっても違いはあるものの、都心に比べると地方のほうが競合企業は少なくなります。

起業後も利益につなげやすいことは大きなメリットとなるでしょう。また、都心ではSNSやホームページを活用することは当たり前になっていますが、地方の場合は活用が遅れている部分もあり、これらを活用するだけで差別化を図ることができます。

地元で認知されやすい

都会の場合、隣人と話す機会もあまり多くないという方がほとんどなのではないでしょうか。地方の場合、住民同士でしっかりとしたコミュニケーションを取ることが当たり前です。

人から人へと口コミが広まり、認知されやすいこともメリットです。競合も少ないため、起業したばかりの会社でも売上を立てやすいでしょう。

地方の場合は顧客との距離が近くなるので、顧客の声を取り入れやすいのもメリットです。

雇用促進に貢献できる

活気を失いかけてしまった地方の経済を回し、雇用を創出する。そうして地方を盛り上げることに貢献できるというのも地方移転・起業の大きなやりがいです。

自分のやった仕事がビジネスとして成果をあげるだけでなく、結果として地域全体を盛り上げることができれば、それはその地域に残り続けるための大きな仕事を果たしたということになります。

そうして地域とのつながりが強まれば、また新しいビジネスモデルが生まれるかもしれません。

外部からのサポートを集めやすい

都心で暮らし、仕事をしている人の多くは地方で生まれ育って、東京へ出てきたという人も少なくありません。

地方と地元と考え、何かあった時には貢献したいと考えている人も多く、外部からのサポートを集めやすいのもメリットです。

自分だけではどうしてもスムーズに進められなかったことも、誰かの手助けが入ることで驚くほど円滑に進むようになるかもしれません。同じように地方での起業や移転を考えている起業家とディスカッションしてみるのもいいでしょう。

地方での起業というと「地方の環境になじめるのか」という現実的な不安をお持ちの方もいらっしゃると思いますが、地方では「地元をもっと良くしたい、盛り上げたい」と考えている人が多く、起業や移転はそれだけで歓迎されます。

地方で受け入れ体制ができているため、その分なじむスピードも早くなるでしょう。不安があれば一度移転を検討している地方に出向き、実際に自分の目でその土地を確かめてみるのがおすすめです。

地方創生につながるワーケーションという働き方

kigyou-yuuti-meritto

今、ニューノーマルな働き方として多くの企業が取り入れ始めているのが「ワーケーション」という働き方です。

ワーク+バケーション=ワーケーション。「仕事」と「休暇」が由来となったワーケーションという言葉は、観光地などの休暇先でリモートワークで仕事をすることを指しています。

  • 長期の休みを取らなくても旅行に行ける
  • 旅行中に仕事の心配をすることがない
  • 従業員のストレス解消につながる
  • 普段と違う場所で仕事をすることでリフレッシュできる

今注目されているワーケーションは地方創生につながるのではないかと期待されており、環境省も補助金を出すなど、ワーケーションを推進しています。

ワーケーションのための場所を提供している地方自治体も多く、移転を考えている企業はまずはワーケーションを行い「地方で働く」ということを実際に体験してみるのもおすすめです。

いくら人の話を聞いても、記事を読んでも、百聞は一見にしかず。実際に自分の目で見て、肌で触れて、地方の良さを体感してみるのがいいでしょう。

企業誘致を行っている地方自治体は全国各地にあるため、いくつもの土地でワーケーションを経験し、自社に合った場所を選んで地方移転・起業を進めるのもひとつの方法です。

まとめ

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響によって働き方は大きく変わりました。

外出自粛の動きもありリモートワーク・テレワークという働き方が当たり前になったことで「都会で暮らしている意味があるんだろうか」と思っている人も増えているようです。

地方移転、地方移住は大きな環境の変化ですが、変化は新しいチャンスでもあります。

手厚い支援制度など、政府や地方自治体の力強いサポートを受けることができる今のこの機会に、まずはワーケーションを行ってみて地方創生につながる新しい働き方を実際に体感してみてはいかがでしょうか。

 

同じキーワードの関連記事

熊本という新たな環境で共に動き挑戦していく企業様を求めています。 熊本という新たな環境で共に動き挑戦していく企業様を求めています。

まずは気軽にお問い合わせ、
又は、オンライン相談申し込みをしてください。