Interview

進出企業インタビュー

ICTの力で実現する『地方創生』という、ふるさとへの恩返し

株式会社WEB TATE 代表取締役 南 天貴

高校卒業後、システムエンジニア30名規模の制作会社に所属。企画制作部に配属され、企画立案や制作ディレクションを経験。自社メディアの企画やWeb広告の運用などサイト制作から進行を一貫して担当。
その後、その経験を基にフリーランスとして独立。不動産、ソーシャルゲーム、飲食、医療など幅広いジャンルのメディア運用の中でコンテンツマーケティング/コンテンツSEOに特化したWebマーケティングスキルを習得。
2015年株式会社WEB TATE設立。

  • Webサイト制作・顧客を“ファン”にするコンテンツ制作が強み

    Webサイト制作・顧客を“ファン”にするコンテンツ制作が強み

    東京の渋谷に拠点を構える株式会社WEB TATEは2015年に設立されたWeb制作事業・コンテンツマーケティングをおこなう企業です。

    これまで培ってきたスキルや経験を活かし「故郷である熊本県に何かを返したい」という思いから熊本県の芦北町への進出を決めたと語る南天貴代表に、進出のきっかけや熊本県進出で得たもの、現在おこなっている事業などについて話を聞きました。

    ──事業内容について教えてください。

    株式会社WEB TATEは、主にWebサイトの企画・制作やシステム開発などWeb制作事業をおこなっている企業です。

    また制作のみならず、サイトを訪問するゲストに価値のある記事などのコンテンツ制作や発信まで一貫しておこない、顧客のニーズを育成し続け、ファンとして定着化させるコンテンツマーケティングが強みです。

    ──熊本県のどちらに進出を?

    熊本県の芦北町にある旧計石小学校をリノベーションしたサテライトオフィスに進出しました。

  • ITの力で課題を結果に。人や町を「残していく」ことに魅力を感じた

    ITの力で課題を結果に。人や町を「残していく」ことに魅力を感じた

    ──進出のきっかけは?

    フリーランス時代も含めて10年間ほど培ってきたITのスキル・経験を「いつか自分の故郷である熊本県に返したい」と思っていました。

    そんなときに、偶然出会った株式会社MARUKU(熊本県進出企業)の小山さんから聞いた「ICT事業によって各市町村の地域課題を解決していく」という地方創生の話に強く魅力を感じたことがまず1つです。

    もう1つは、弊社の強みである“集客”という部分。“人やもの・町・文化”に関心を寄せるコンテンツを作ることで、何か協力できることがあるのではないかと感じたことがきっかけです。

    ──進出への不安と期待について教えてください。

    リモート環境でのITツールを活用したコミュニケーションがうまくできるのかということと、現地でのITスキル人材の雇用が不安点ではありました。

    期待としては、抽出した地域課題に対し、いかにITの力を活用していけるかというところ。人や町を「残していく」という、ある意味永遠のテーマのようなところに魅力を感じ、すごく楽しみな気持ちでいっぱいでした。

  • 広い空、広い海。「ここで働くと人生が豊かになる」そんな予感がした

    広い空、広い海。「ここで働くと人生が豊かになる」そんな予感がした

    ──視察では芦北町について、どう感じましたか?

    まず一番驚いたのは、空の領域が広いこと。ビルとビルの間に囲まれて生活している東京では、空を見ることが少なくなってきているなと。空が広いとか、海が広いとか。「ここで働くと人生が豊かになるのかもしれない」と強く感じました。

    あとは役場や住民の方々がすごく歓迎してくれたこと。人の温かさをダイレクトに、強烈に感じて「熊本っていいな」とあらためて思いました。

    ──進出して感じたメリットを教えてください。

    芦北町に移住した移住者の中から1人採用することができ、現地雇用が2名になったのですが、実際に現地に住んでいる社員の声が地域課題に対する具体的なヒントとなり、より鮮明に会社としてのまちづくりに対する役割を実感できるようになりました。

    また、東京と熊本という2拠点をリモート業務でつなぐためにITツールを活用することで、業務が効率化されていったことも良かったと感じた部分です。

  • 町民の負担をICTで効率化、人材の発掘・育成にも取り組みたい

    町民の負担をICTで効率化、人材の発掘・育成にも取り組みたい

    ──熊本でおこなっている事業や、今後の展望について教えてください。

    芦北町は2020年7月、豪雨による水害に見舞われたのですが、災害時に町民の方が情報を得られる手段は防災無線や役場のホームページのみに限られていました。

    そこで防災インフラの1つとして、LINEを活用した防災システムなどの仕組みの構築を進めています。

    また、創立100周年を迎える県立芦北高校のプロモーション施策や、鳥獣被害に対する暗視カメラの設置・ルートの抽出なども進めています。

    将来的には、農業・漁業・福祉などジャンルを問わず、町民の方々の業務負担などをICTにより効率化できるような仕組み、そこに携わる人材の発掘・育成にも積極的に取り組んでいきたいと考えています。

    ──最後に一言お願いします。

    熊本県は、すごく温かい街です。企業同士の連携や絆も強く生まれます。ぜひ一度、熊本を体験しに、遊びに来てください。

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