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特集記事 2023.02.21
特集記事
2021.03.12
この言葉を見て「ん?」「どういうこと?」と思った方、ぜひアーカイブ動画をご覧ください。2021年2月27日(土)に開催されたトークイベント「ゲームクリエータが教える ストーリーを作る上での大切な事」にてゲストの土田康司さんが言った、全てのクリエイティブに通じるであろう一言です。
ゲームだけでなく様々なサービスを作る上で大切な事が詰まった内容となっています。今回はそんな「クリエイティブなことをしたい!」と考えている全ての方必見のイベントをオンラインで参加した筆者がレポートします。
ゲスト・モデレーター紹介
<ゲスト>
土田康司(つちだこうじ):
フリーゲームディレクタ。代表作はX68版STARWARS、ファンタジーゾーン(移植)、32X版ステラアサルト、サターン版ステラアサルトSS、サターン版ヴァンパイアハンター(移植)、PS2版ギャラクシーエンジェルII、PSP版ミルキィホームズ等。Twitter:@RMA1701E
<モデレーター>
中村まこと(なかむらまこと):
株式会社SUNABACO代表取締役
福岡県出身。琉球大学環境建築工学卒、在学中にライブハウスでPA(音響)として学び、その後沖縄のインディーズを牽引。総務省ICT地域活性大賞奨励賞受賞。スマートグリッド、IoTなどに関して行政関連の講演のほか、琉球大学非常勤講師として大学などで講義も行う。Twitter:@nakamakoko
↑が土田さん。
アニメーターになりたくて専門学校を進学したがあまりにお金にならないことを知り、ソフトハウスに就職した土田さん。ゲーム部専属アルバイトとして最初はデバッグを仕事としていたが、プログラマーと仲良くなっていくうちにディレクションをするようになったそう。アドバイスから始まり、次第にディレクターとして有名になっていった土田さん。優秀なディレクターになるために必要なことについて語ってくれました。
土田さん:間違いなく言えるのは、「お客さんの立場に立てること」です。これ、できない人が圧倒時に多い。
大多数が良しとする決定をする、慣例に従う。そういったことが多々ある世の中で、ユーザーに寄り添うことが絶対だとおっしゃってました。今でいう「ユーザビリティ」を当時から考えていた土田さん。そのためにはユーザーのことを考え続けるのが大事とのこと。
中村さん:今の教育は「考えることをする」というより「与えられた答えにたどり着く」ことがすごく大事にされていて、それがあるからこそ「置きにいっちゃう」ことができちゃうんですよね。「考え続けて、答えを自分の中で責任を持って決める」ことができている人が少ない。
土田さん:「入力」が二番目に大切だと思います。
本読んだり、ゲームやったり、芝居を観たり、恋愛をしたり。良いアイデアはそういう入力(インプット)からしか生まれないそう。
土田さん:アイデアってうんこですから。食わなきゃ出ない。
中村さん:僕もそう言いますね。僕の場合はクリエイティブはうんこなので、毎日しないといけないものだ。ちゃんと食べて(インプットして)毎日しないといけないものだ。
なるほど!!と衝撃を受けました。アイデアはうんこ。クリエイティブはうんこなのである。(食事中の方、すいません)
入力が楽しくないという人はまだ守備範囲が狭く、たくさん入力していたら楽しいところを見つける力がつくらしいです。
X68版スターウォーズを大ヒットさせ、ゲームディレクターとして頭角を現していった土田さん。27年ぐらいゲームディレクターをしていく中で持論が生まれたそう。
土田さん:ヒットに方程式はないが、ヒットしている作品に共通項はある。ちゃんと作っていることだ。手を抜いていないことだ。
なお、ソシャゲは関しては「こうすればお金を積むだろう」ということがわかってて、割り切っている人がヒットさせることができるとのこと。
土田さん:正直に言います。僕は若い頃から売れるということには自信がないです。でも、クオリティは担保しなきゃダメだ、と。
中村さん:ちなみに僕も、自信ないですめちゃめちゃ。めちゃめちゃ自信がないので、全力でできるだけのクオリティを上げにかかる。
自信がないからこそ全力で投げ続けて、肩ができて勝てるようになる。折れそうになった時に思い出そうと心に刻みました。
現在、専門学校の講師もしている土田さん。成長して一番に内定を取るのは、土田さんのアドバイスを素直にメモとってちゃんと実行する生徒さんとのこと。要するにチャンスを逃さないやつなんだと。
土田さん:あらゆるところにチャンスって転がっているんです。でも、どこに転がってるかわからない。ので、自分からバンバン掴んでいくしかない。どこで当たるかわからない。やらなきゃ当たらない、ゼロなんですよね。可能性はゼロ。
中村さん:自信なかったら数打つしかないんですよね。
アドバイスでもなんでもとにかく数を打つ、やってみる。土田さんは流行ったものはとりあえずやってみて、なぜ流行ったのか自分なりの答えを見つけるそう。その姿勢、見習わなければなりませんね。
土田さん:無関心が一番の敵だと思います。食わず嫌いが一番よくない。
批判に耳を閉ざす人はとても多い。ゲームクリエイターにもいっぱいいるが、それじゃダメなんだと。大量にアウトプットして、批判意見をもらわないとよくなるわけがない。
土田さん:批判ってすごいいい材料になるんですよ。批判意見っていうのは、そこにどう直せばいいかのヒントがたくさん入っている。
中村さん:批判意見をもらうにはまずアウトプットをしていないともらえないですね。アウトプットして批判意見をもらって考え続けて、初めてクオリティって上がるもんじゃないかと思います。
表現(クリエイト)をする限りは批判意見が来るのは当たり前!素直に受け入れて考え続けることが大事なんですね。
今の世の中、地方にいても芽が出る可能性が大きくなった。アウトプットするのに環境はすごく大事。熊本は自然豊かでご飯もおいしい。ワーケーションに熊本オススメだそうです!
土田さん:心が朗らかじゃなければいいアイデアって絶対出ない!
実際に土田さんが作ったゲームをプレイしたカンパネルラさんとくろきょろさんという方とトークしていました。土田さんの作ったゲームはすごく面白いらしいです。
起承転結のうち、ストーリーの中で最も重要なのは「起」と「結」。
「起」はつかみ、お客さんの心をガッとつかむ。
「結」は印象に残す。観てよかった、使ってよかったと思わせる。
ゲームだけでなく、サービス全般に当てはまることなのだそう。
その他、質問タイムではX68版スターウォーズの裏話や「宇宙よりも遠い場所」(よりもい)という土田さんおススメのアニメの話で盛り上がりました。
トークイベントの前後では土田さんと中村さんの自家製たこ焼きが参加者に振舞われました。お、おいしそう...!!
ちなみにたこ焼きを振舞うのは「あそこ面白そうだな」と思って来てくれる人が増えることで場を活性化させる、という狙いがあるそう。筆者も熊本行ってたこ焼き食べたくなりました笑
いかがでしたか?このイベントはゲームディレクターを目指す方だけでなく、「クリエイティブなことをしたい!」と考えている全ての方必見のイベントだと思います。
クリエイティブなうんこ出していきましょう!(食事中の方、重ねてお詫び申し上げます)
Thank You!!
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ありがとうございます!
内容を確認の上、
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